読書子

友人の1traさんのお奨めもあって、以前から気になっていた『見仏記』を何とか読了した。みうらじゅんのイラストの素晴らしさと、いとうせいこうの内向的な文章の格調もあって、初めは快調に読み進んだ。特に右のイラスト→の伽藍をバンド編成に喩えるのには大…

−−−裁判は面白い。「裁判ウオッチャー」としての出発点は、意外と単純なことだったのかも知れない。阿蘇山大噴火といってもご存じない方が多いかと思うのだが、こ〜ぉいタレントの多い大川興業の芸人さんだ。小生の場合、ラジオの月イチ・コーナーで「裁判傍聴」…

「おいらは日本一のマザコンだと思う」意識しているか、していないか、の違いはあるが、たぶん日本人の男はすべからくマザコンだと思います。以前、亡くなった文豪の井伏鱒二氏が老母に会ったら、「お前は字が汚いから注意しなさい」と叱られたという話を読みま…

テレサ・テン。華人世界では訒麗君D醇Qng L醇_j醇穎の名で知られるスーパースターの生き様に触れた作品。台湾軍部のスパイ説や死因を巡る薬物説など、死後もマスコミを賑わせているのは、それだけ熱烈なファンがメチャメチャ多いと言うことだろう。 有田芳生…

いやなヤツというのは誰しも一人や二人はいるのではないか。しかし、ほぼ万人に嫌われているという存在は彼くらいのモノではないだろうか。彼とは、ナベツネこと渡辺恒雄氏。言わずと知れた読売のドンである。その言動の傍若無人さは今更、小生が述べるまで…

野中広務。今となってはもう忘れられた政治家であろうか。曰く、「抵抗勢力」「闇将軍」「影の首相」。政治の裏側を歩いているまさにダークサイドのイメージである彼が政界を引退してはや3年以上の年月が過ぎた。以前、神保町の三省堂でこの単行本が平積みされて…

下山事件。それはあまりに遠い歴史の話だ。だからといって、関心が無かった訳ではなく、松本清張の『日本の黒い霧』や矢田喜美雄の『謀殺 下山事件』は読んでいたし、それを映画化した熊井啓監督作品『日本の熱い日々 謀殺・下山事件』も観ている。しかし近…

ラジオで出会ったコラムニストに「プロ・インタビュアーにしてプロ書評家」を名乗る吉田豪氏がいる。彼の旧著『男気万字固め』が幻冬舎文庫から大幅増補されて復刻されたので購入して読んだ。氏自身が死ぬまでに会わねばならないと考えていた人物の「男気」を聞…

「となり町との戦争が始まる。」という何気ない書き出しで始まる、この小説が読者を引きずり込むのにそんなに時間はかからないだろう。どこで行われているか、戦闘らしい戦闘は見えないまま、地域振興の一環として「戦争」という業務がヒタヒタと主人公にも押し…

昨日、本屋さんでやっと 『ハチドリのひとしずく』を見つけた。 短い絵本部分。 予想してた子供の本のコーナーに無かった。 本の装丁は普通の単行本サイズ。 どおりで見つからない訳だ。やっと見つけたクリキンディ。 とっても素敵だった。 日本人が、政治や…

本編5冊を一気に読み終わって安心してしまい、「外伝」だから読まなくてもいいか、などと考えてこの作品には触れずにいた。その後、ジブリ作品の出来に対して少なからず戸惑い、原作の世界の奥深さを認識するに及んで、「外伝」も読んでみようかと思い挑戦した。…

ファンタジーに嵌りやすいのだ、儂は。今のいままで気がつかんかった、アホじゃ。なぜ手を出してしまうんじゃろ。。。 だいたい「ゲド戦記」ってタイトル自体上手いとは思うが、違うような気がする。だが、たとえば「Earthsea物語」みたいなタイトルだったら、こ…

前述したようにHDDの危機的な状況にもめげず、今日は一冊の御本をご紹介します。corvoさんこと小田隆先生がイラストを担当している『学研わくわく観察図鑑 恐竜』です。今までも一部に導入されていたアイデアですが、骨格標本と生体図が重なるように見ること…

友人のチクリンお薦めの『ゲド戦記』を読み始め、Ⅰ巻−影との戦い−を読み終わる。読後感はかなり重たい感じが残るので、何故だろうと考えてみた。一つは会話が少ない。主人公が寡黙であるためやむを得ないが、心理的な独白のような文章が多い。ナルニアも読ん…

『ぼくは王さま』で有名な童話作家の寺村輝夫さんが5月21日に亡くなった。早稲田大学在学中に坪田譲治氏に師事し、「びわの実学校」の同人となり、松谷みよ子氏らとともに日本の児童文学をリードしてきた。多くの作品を残し、ポプラ社から全集を出している。…

いよいよ明日(5月17日)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の日本語版が出ます。ファンとしては待ちにまった第6巻です。mixiの写真をダンブルドアにしている理由が、明日、おわかり頂けると思います。また一段と青年になったハリーに会えることでしょう。

・・・ ・・・ 日本の小説ってダメなんじゃないか、って思っていました。 純文学ってもう駄目なんじゃないか、って。 ずいぶん芥川賞作家ともご無沙汰でした。 もしかしたら「限りなく透明に近いブルー」以来かも。気がついたら 村上龍が選者になってました。←アホで…

mixiとはずいぶん嵌るモノです。嵌りまくって知り合った中に、プロのアーティストcorvoさんこと小田隆さんがいます。素晴らしいHPも作られていて、拝見するのが日課になっています。小田さんにご紹介頂き、『ティラノサウルス』を入手しました。 T.Rexの化石…

今日、神保町を歩いた。mixiで知った方の著作を探すためだった。久しぶりだった。自分が浦島太郎の気がした。回転寿司のガラスで、髪が白くなっていないか確認した。 東京嫌いの儂が、唯一、東京で好きだった街。それはもう無かった。スキー店が増えたとは聞…

縁あって『三国志』関係の著書を頂いた。ニセ中国史専攻出の小生は、学生時代にはさして関心もなく『三国志』演義に触れることなく過ごしてきた。社会人になってから、『三国志』演義の世界にどっぷりと嵌り、多くの著作を読んだ。そういえば毛沢東も愛読し…