「松方コレクション」展を見る

久方ぶりに上野の国立西洋美術館に行き、

artexhibition.jp

を見てきた。先日東博に行った時、西洋美術館は空いていたので安心していたら、今日はトンデもない混み方だった。夏休み&日曜美術館を舐めていた。生まれた時からこの美術館はあり、あまり混んでいたイメージが無いのだが、久方ぶりの盛況だった。そもそもこの美術館が松方コレクションを展示するために作られたという基本的な事実すら知らず、それに関わる多くの人々の思いと努力のおかげで毎回常設展として楽しんできたのであった。

やはり見どころは,里帰りした(と松方のために言うべきであろう)フランスに止め置かれた作品群や売却処分された作品群が一堂に会したことが喜ばしい。今回、公開されていたが、イギリスの倉庫で燃えたコレクションのリストを見ると、本当にスゴイ内容だったのが解る。歴史にもしもはないが、すべて揃えられたらと思ってしまう。

そして次なる見どころは、最後の展示室のモネ「睡蓮、柳の反映」の修復画である。ここまで見られる形に、もっていった関係者の皆様の労苦をねぎらいたい。痛々しいので見ると辛いが、それでもぜひ脳裏に焼き付けておきたい。

いつも言っていることだが、常設展はガラ空きで理想的な環境で美術鑑賞ができた。お気に入りのドルチ「悲しみの聖母」にも会えた。何よりも当然のことだが、こちらにも松方コレクションはあり(3点ほど)、冒頭の睡蓮はいつもここにあるのだ。

小生にしてはハードスケジュールだったが、帰りに東博の「奈良大和四寺のみほとけ」展もタダ券をもらっていたので、拝見してきた。芸術三昧の一日であった。

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モネ「睡蓮、柳の反映」