やっと読みました-矢部太郎著『大家さんと僕 これから』

話題になったカラテカ矢部太郎氏の『大家さんと僕』の続編が出版されたのを知って、購入。前作は手塚治虫賞を受けるほどの話題作となった。しかし、彼自身の話や書評だけで読んだ気になり、実は未読のまま今回の作品と出会う。シンプルな絵に淡々とした調子の語りが魅力の本作だが、一番は大家さんと僕の交流自身なのは言うまでも無い。戦前生まれのいかにも育ちの良い大家さんは、独特の感覚で僕を翻弄していくのは前作と同様だが、残念なことにお別れが絡んでくる。前作では描けなかった、でも大家さんが描いて欲しいと言った処も加わっているので、とても満足した。初め絵が拙く感じ(当然、僕は漫画ではない)で購入したのは間違いか、とも思ってしまったのだが、この感性が病みつきになる作品だ。ぜひご一読を。すぐ読めます(しかも何回も読みたくなる)。

大家さんと僕 これから