take-bow2006-02-26

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日本の小説ってダメなんじゃないか、って思っていました。
純文学ってもう駄目なんじゃないか、って。


ずいぶん芥川賞作家ともご無沙汰でした。
もしかしたら「限りなく透明に近いブルー」以来かも。気がついたら
村上龍が選者になってました。←アホです。


文学部卒って言われるのが、イヤでした。
文学なんてとっくに死んだと思っていました。
あまりに世間離れしていると若かった私は思ったのでしょう。
そんなことより現実に起きていることに関心が移っていったからかも知れません。


よねちゃんの薦めもありました。
ラジオでトヨザキ社長こと豊崎由美さんの書評を聞いた、というのもあります。


第134回芥川賞受賞作、絲山秋子さんの「沖で待つ」を読みました。
面白かったです。絞り込んでスリムになった文章、語り口、楽屋落ち的ギャグも、きれいに決まってました。
現代的な人間関係の描き方、恋愛感情のない男女の描き方、うまいです。
特におかしかったのが、HDDの中にヤバイもの、ってところ。
身に覚えのある人多いでしょ。


こんな純文学なら良いかも。可能性が、春の海の靄のように頭に残りました。



石原慎太郎の選評、笑いました。もう選者辞めた方が良いと思うよ。