take-bow2006-07-22

ファンタジーに嵌りやすいのだ、儂は。今のいままで気がつかんかった、アホじゃ。なぜ手を出してしまうんじゃろ。。。


だいたい「ゲド戦記」ってタイトル自体上手いとは思うが、違うような気がする。だが、たとえば「Earthsea物語」みたいなタイトルだったら、ここまで注目もされなかっただろう。しかし、よく原作者がOK出したなぁと思う。本来、どこにも「ゲド」のゲの字も無いのだから。各巻のタイトルに至っては当然、原題は反映されていない。っていうか、よく考えると、ゲドそのものがあまりに出てこない巻すらある。真の名前が重要な意味合いを持つストーリー性から鑑みると、些かこの矛盾は大きすぎると言えなくはないか。
以前、指摘した「読みづらさ」の一端になっていると思われた「会話の少なさ」は2巻以降、変化を見せた。また、哲学書の如き文章展開、心理的な独白の多用は引き続き行われ、読みづらさは否めないと思う。しかし、この点にこそ本作の特性があるので慣れてくるとたまらない味わいが出てくる。そして、何よりも派手な戦いがある訳でもなく、宗教的な色彩を前面に出している訳でもない。分かりやすくダースベイダーが出てくる訳ではないので、「影」=暗黒面フォースはとらえにくいかも知れない。

しかし、この作品群をジブリはどう料理するのだろう。難しいと思う反面、だからこそ見てみたいと思う。