■

追悼・鈴木ヒロミツ

コメディアン・俳優などでも活躍した鈴木ヒロミツ氏が３月に60歳で亡くなった。私にとって彼の存在は、この一曲のパフォーマンスに尽きる。吉田拓郎作詞作曲でありながら(拓郎には申し訳ないが)、モップスの、しかも鈴木ヒロミツのボーカルである、この演奏こそが抜群だ。｢疲れ果ててぇ　いることはぁ〜｣の出だしから、後年の彼の声からは想像できないソリッドな歌声にノックアウトされる。この演奏にはロックが息づいている。後年、子供ばんどもカバーしているが、やはり弱い。原作者の演奏よりも良いのだから仕方ないか。この歌詞には鈴木ヒロミツのこの声でなければならない。音楽というものが時・人・場を得た時の威力をまざまざと見せつける名演だと思う。

本当に疲れた時につい、この曲を口ずさんでしまう小生であった。

鈴木ヒロミツ氏のご冥福をお祈りします。安らかにお眠り下さい。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　合掌