名曲・名盤 チューリップ「魔法の黄色い靴」

take-bow2007-02-11

今回は少し自慢話をさせて頂きたい。
小生が音楽を聴き始めた頃には、既にチューリップはメジャーになっていて、出す曲、作ったアルバム、すべてヒットという人気バンドであった。洋楽マニアの小生にはユルい感じの日本語ロックというのは今イチ感が漂っていたのであるが、ビートルズフリークの側面からジワジワ浸透してきて気が付いたらチューリップファンになっていた。
そんな彼らのデビューアルバムはマニアや私のようなビートルズフリーク(というよりポールマニア)には受けたが、営業的はキツイ状態であった。2枚目のコンセプトアルバム『きみのために生まれかわろう』では更に厳しい状況になっていった。しかし、この日陰の花のような2作品にも、いやだからこその名曲が隠れており、中でも今日の一曲「魔法の黄色い靴」は彼らの底力を遺憾なく発揮した作品といえよう。リーダー財津和夫の「お〜ぉ、そぉ〜だよ。・・・まほぉうぉ〜の くぅつぅさぁ〜」という新内・常磐津のようなボーカル上に、綺麗にハモるメンバーの声。日本のフォークには無かった曲調・演奏の厚み。何もかも新鮮だった。チューリップは多くのヒット曲を持っているが、小生にとって「魔法の黄色い靴」抜きのチューリップはあり得ない。
その後ロックに関心が無くなってからチューリップともおさらばしていたが、昨年、キリンラガービールのCMで彼らが再結成しているのを知った。昔の懐かしいアルバムが紙ジャケで復刻発売されてるという。小生も久しぶりにアナログ盤を出してみると-----

これらの特典が付いていたのを思い出した。売れない頃の彼らの前向きな姿勢が美しいまでに空回りしている、これらの特典は後のアルバムからは無くなっていた。当時、この特典付きの盤を持っていたこと自体が小生の自慢だったのである(これだけかよっ!)。今では大した価値も無いだろうが。。。


TULIP『魔法の黄色い靴』 東芝  1972.6.5