take-bow2011-04-01

やっと最後まで観ることができた。あの日以来、やっと。。。
王族に生まれながらも、幼少期のトラウマから吃音症で悩んでいたヨーク候は巡り合わせで国王となってしまう。現在の女王エリザベス2世の父ジョージ6世である。英国史上もっとも内気な王とのキャッチが頭を過ぎる。王妃エリザベスは言語聴覚士であるオーストラリア出身のライオネル・ローグを訪ね、「治療」を依頼するところから物語は展開していく。時あたかもナチスドイツが台頭し、戦争の危険性が高まりつつあった。かたや演説の名手ヒトラー、対するこちらは吃音症の英国王という対比の中で、急展開をみせる。ユニークな「治療」のおかげで何とかなるが、ついに開戦の国民向けラジオ生放送を行わなくてはならなくなるのだが。。。
アカデミー賞受賞作なので主演コリン・ファースの名演は言うまでもなく、ホントに吃音症なのでは?と思わせる。「治療」方針から汚い言葉やHな言葉を王が話すシーンは本国イギリスでは問題となったそうだが、もちろんリアリティが溢れていて良かった。また周りの役者達も全て素晴らしい演技で、特に幼少期のエリザベス2世役の子役がとても雰囲気たっぷりでユーモアを解していて良かった。何度も観たくなる(期せずして2回観たが)名作であり、一言で言うなら児玉清さんの「こういう映画が見たかったのだ。」という言葉がピッタリの作品である。
★★★★☆ブラボー