take-bow2017-05-03

久しぶりに横浜の「金沢文庫」に行き、昨年、国宝に指定された称名寺聖教・金沢文庫文書の一部を見てきた。何せ多岐にわたる中世の古文書群が2万点というのだから凄い。紙が大事な品である時代なので、裏書きなど当たり前で読みにくいが、それだけに貴重な史料が多い。「金沢文庫」という図書館を作った北条実時やその子孫は執権の縁類の家柄なので、政治的な内密のメモ書き的なモノまで残ってしまっているのは笑える。また、仏教系は豊富な写本群が見られ、真言宗の知識が若干ある小生としては本当に価値の高いモノばかりだった。中でも「伝法灌頂血脈」というのは汚いメモ書きに見えるが、たいへん貴重で興味深い。絵画も少しあるが古文書中心の実に地味な国宝群なので、おばちゃんが「字ばっか」と言っていたが、やむを得ない。帰りは称名寺にお参りしたが、一度で良いから朝比奈切通し経由で鎌倉まで行ってみたいと思った。