take-bow2014-08-05

暗〜い気持ちになったこと、を思い出した。酒鬼薔薇事件といい、今回の佐世保の事件といい、忘れていた少年犯罪のやるせない思い=「子供がなぜ?」という結論の出ない問いを思い出したのであった。そんな折、あのショックだった佐世保小6同級生殺害事件から10年という節目だったことから本書は出版された。迷いに、迷って(二日間、本屋に通って)、購入した。一気に読んだ。たくさんの知らなかった事実が込められていた。ネットでまことしやかに事実とされていることの嘘も理解できた。しかし、本書も小生の年来の疑問である「なぜ?」という問いの核心には近づいているが、結局は結論ではない気がする。もちろん成人したはずの加害者自身もこの問いには答えられないのかも知れない。
一つ一つの事件には背景があり、それぞれのきっかけがあって起きている。少年犯罪であるということ以外に共通性としては、他者(特に大人)からは全く理解できない、ということがあげられるように思える。もちろん加害者が起こした犯行なので彼らなりの論理や理屈があるのは当然だが、それを防げない(予知できない)大人の社会にも問題があるように思えてならない。
本書のタイトルの言葉を述べている被害者の兄は当時中3で、大人と子供の中間の存在であり一番、事件の本質の近くまで理解していたと思える。今回、また佐世保で起こった残忍な事件を思うにつけ、前回の事件との関係性を考えてしまう自分がいる。やはり小生も含めて大人には理解できない問題なのだろうか。。。結論は出ない。