take-bow2013-12-09

六本木のサントリー美術館で開かれている「天上の舞 飛天の美」展を見てきた。昔はよく行った六本木が様変わりして久しいが、東京ミッドタウンにあるというサントリー美術館に行くのは初めてであった。通常と違い月曜日が開館日なので、ラッキーにも観に行くことができ、年内最後の展覧会に行けたのである。お目当ては平等院鳳凰堂内を飾る「雲中供養菩薩像」で普通は目の当たりに出来ない代物を近場で見られる又とない機会であった。サントリー美術館の展示は「重文」「国宝」などを大々的に記さず、さり気ない表記であまり目立たない。中尊寺の「華鬘」を見て「あれっ、これって国宝だよなぁ」と薄い記憶を手繰り、小さく「国宝」と記されているのに気がついた。そこでこれは「重文」とかこれは「国宝」とか、勝手に何でも鑑定団的に見ていたら面白かった。歴史的重要性が高いのだが、手が無くなっている菩薩さまは「重文」であった。やはり阿弥陀如来像の光背にある「飛天」は流石にそのお顔と良い装飾といい圧倒的な存在感であるのに対し、建物の壁に飾られる「雲中供養菩薩像」は金箔こそ無いが、作りの見事さに圧倒された。平成大修理を終えた宇治の平等院鳳凰堂で再会したいモノだ。