take-bow2012-08-13

元来、ダンス・ミュージックや黒人の音楽系が苦手な小生は、マイケルについて余りに無知でありました。特にメディアがこぞって性犯罪者・白人化しているなどと垂れ流す怪しい情報に洗脳されていたのは、今思うと恥ずかしい限りです。あれだけマスコミに欺されないように、と心がけてきたつもりでも、この本を読むと一方的な情報に偏っていたことが分かります。特に音楽的にみた、マイケルの位置づけと黒人エンターテイメントの地位向上に彼が果たした役割という視点は完全に欠落していたことを思い知りました。キング牧師の活動で黒人の地位向上が完全に達成した訳ではないのですね。本書は、黒人ミュージシャンの地位向上にマイケルが子どもの時から、果たしてきた実績を着実に明らかにした点に於いて、まさに「教科書」と言えると思います。
亡くなった現在、マイケルは神格化した「King of POP」とされ、真逆の大絶賛の中にいます。誤解される行動や発言もあったことを認めた上で、大絶賛or大顰蹙といった両極端ではない、彼の再評価・位置づけが求められているのでしょう。

Michael Jackson −Billie Jean【motown25】