take-bow2011-01-03

今年、一発目の映画は愚息の希望で『ヤマト』を見ることとなった。個人的には『相棒』を見たかったのだが、小生の希望通りになることはまず無い。日本史上初のSFエンターテイメントという宣伝文句に、どこまで行けてるのォという疑心暗鬼で行くことと相成った。初代、テレビアニメ世代の小生にとって、青い顔のデスラー総統でない点や、コスモクリーナーはモノでは無い処も斬新な感じで、これはこれで良かった。ただ具体的・具象的に表現しない分、抽象的な感じ=非映像化によって、やはり物足りなさを感じた。戦闘シーンも、どうしてもテーマ性からスターウォーズと比べてしまい、物足りなさを上乗せしてしまう。しかし、これらは宣伝文句にある「史上初」の試みであるSFXとして考えると許容範囲になると思う。
何よりもいただけないのが、辛いことにキムタク古代進の位置づけそのものだ。ご覧になった方はみな思うはずだが、なぜあそこで押し倒すのだろうか。リアリティを追求しているつもりや最後のシーンに繋げるためだけの映像ならいらない。キムタクの波動砲を見たい訳では無いから。ワープ開けにチャックを上げながら艦橋に戻ってきたキムタクの間抜けさは目を覆いたくなるシーンだった。このシーンだけで作品の価値を下げてしまっているように思えて残念だ。ベタな場面や酒保でのおちゃらけたシーンは必要無かったように思う。SFXシーンが良かっただけにもったいないと思う。

★★★ブラボー