take-bow2009-09-06

いいかげんにしろ!との思いで、映画館に行った。前2作を観て、テレビじゃねぇんだぞという気持ちでいっぱいだった。第1章も第2章もそれなりに見応えのある映像になってはいたが、何せテーマがクレヨンしんちゃん「オトナ帝国の逆襲」(こちらは名作である)を引き延ばした感じになっていて誠に辛い。しかし、今更止められない感=強迫観念で映画館に足を運んだ。実は最終章を観る前に、耐えられずに原作を読んでしまった。何よりも2章の「おまえは あいつか」というオッチョ(豊川悦治)の台詞、映画ではやめて欲しい。そりゃ〜無いでしょう。引っ張りすぎなのだ。やはり、せめて前後編2部くらいにまとめるべきだったろう。
しかし、この最終章に関しては良くまとまっていたし、原作よりもスッキリとしていて観やすかった。特にラスト10分のタネ明かしはややテレビ的だったかも知れないが、原作の曖昧さを払拭しており分かり易くて良かったと思う。何せ原作のもつ、登場人物の多さや大河ドラマのような脇道への逸れ方を、辻褄合わせる(辻褄が合わない処も多い)のは大変だっただろう。原作との違いは映画化へのやむを得ない変更とはいえる。笑えたのは高橋幸宏がベース役で出ていたこと。そして個人的に最高だったのは、ホンモノの遠藤賢司(エンケン)が猟師役で出演していたことだった。主人公・遠藤健児(ケンヂ)は知っていても、本家本元を知らない人も多いのでは?と思いながら観ていた。これで、やっと一年にわたる20世紀少年の呪縛から解放されたのだった。