take-bow2006-03-12

「山を想えば 人恋し
人を想えば 山恋し」(百瀬慎太郎)


最近、ネットの知り合いに山関係の方が増えた。よく考えたら、今まで私の山行はその大部分が単独行で、友人たちと山に行った記憶がほとんどない。あまりお役に立たないだろうが、山の思い出を北アルプスから記して行ってみたい。


北アルプスが私のお気に入りの山域なのは、山小屋が多くて単独行に適しているからだ。だが、初の北アルプスは、弟と二人で幕営による白馬三山縦走であった。弟は私の山の師匠だが、現在は止めてしまっている。前日から台風の接近に伴う雨が白馬尻のキャンプ場を襲ったが、1泊停滞するだけで登ることが出来た。初めての雪渓登りに超緊張の2時間だったが、何とか葱平に着いた時はホッとした。頂上直下のテント場で幕営。白馬岳山頂から日本海を見た。山から海が見えるとは思ってもみなかったので、よく覚えている。台風一過の晴天には恵まれたが、風はおそろしく強く、キチンと留めていなかったグループのテントが凧のように、晴天の青空に飛んでいった。テントって、飛ぶんだぁ、と知った。翌日、鑓温泉経由で猿倉に降りたのだが、温泉に浸かったためかなりバテた。しかも地図上の時間が間違って記載されていて、こんなことなら温泉に一泊すればよかった、と反省した。

この後、昨年までにこの山域は3回挑戦しているのだが、いつも一日は雨に見舞われている。特に昨年の不帰の嶮越えは、最終日に大雨に見舞われ、反対側の雪渓では土砂崩れが起こった。山の天気は本当に変わりやすく、しかも大幅に変わるので心底恐ろしい。


けど、また行ってみたい。                                    (写真は昨年、白馬鑓ヶ岳あたりで撮ったこまくさ)