三井記念美術館に行く

take-bow2017-06-06

三井記念美術館で開催されている「西大寺展」を見てきた。初めて行ったので、東京駅から歩いたら結構あって驚いた。エレベーターで7階まで上がり、いかにも財閥三井が作りました的な展覧会場で仏教美術の粋を堪能した。西大寺東大寺と並び、重要な位置づけ・格付けの寺院であったが、失われた建物を含めて再建に奔走したのが叡尊で、彼をリアルに再現した「興正菩薩坐像」が国宝に指定されたばかりである。入ってすぐの仏具類はほとんどの人には関心が無いだろうが、密教芸術の主要部を構成するものである。寺の歴史上、やむを得ないが本来あったであろう文物が散逸している。各地の真言律宗の寺院からの出品が多いことに気づいただろう。個人的には国宝「金光明最勝王経」が見られて嬉しかった。しかし、平日の昼間なのにお年寄りばかりでかなりの賑わいを見せ、鑑賞するには辛いシチュエーションだった。金沢文庫のような理想的な状態で拝観したかった。