take-bow2015-04-06

昨年、亡くなられた日本を代表する経済学者、碩学という言葉がピッタリの宇沢弘文氏が1980年代後半に岩波新書として上梓された概説書である。経済学とはなにか、経済学の考え方とはどういうものかを、アダム・スミス以来の経済学のさまざまな立場を現代に至るまでを論じている。経済学史ではないと著者は書いているが、立派に経済学の大きな流れを専門的にまとめている。小生の拙い脳では半分も理解できていないと思われるが、経済学において数学の持つ重要性と有用性については理解できた。まだソ連が存在することの出版物なので、この続編を読みたかったなぁと思う。