take-bow2013-03-25

遅ればせながら、小生もテレビの人気ドラマ「相棒」を楽しむようになっている。もともとテレビドラマは全くと言っていいほど見ないので、毎週見るなんて特例中の特例だ。主演水谷豊の名演(彼の当たり役はこれでいくつ目だろうか…)とストーリー展開の妙技、さらに脇を固める共演者の快演がこのドラマを素晴らしいものにしている。夏以来久しぶりの映画鑑賞として、この作品を選んだのは必然だったかもしれない。
映画は「相棒シリーズ」とされるいわばスピンオフ作品で、もう一組の相棒が繰り広げる悲喜劇が今回のテーマだ。劇場はとても混んでいて、(人のことは言えないが)年配の方ばかりが目立つやたら高齢化した作品だった。たたき上げの伊丹刑事とサイバー対策課の田中圭扮する若い刑事の組み合わせは、とてもドラマ的で良かった。しかし、メインのストーリーがテレビドラマに慣れ親しんだ人にはどうなんだろう、と疑問を持ってしまうほど割と単純な台本だったと感じた。設定の「X DAY」そのものが一番の面白さで、ドラマの中だけの話ではなく現実に起こりうる話であるということを認識しながら見ている人は少ないだろう。となると深慮遠謀のドラマとも言えるのか。。。単に面白い・つまらないという範疇では捉えられない高度さはあるのだが、観客には理解しづらいと思う。ちょっと残念な作品だった。
だから★★★ブラボー