take-bow2010-08-23

本当に泣きました。このアニメは子どものためのいわゆる漫画映画ではありません。おもちゃで遊んだことのある、全ての人、特に大人に捧げる「別れ」のお話なのです。ストーリー・構成・キャラクター・映像・音楽、すべてに渡ってこれほど質の高い&出来の良いアニメ作品を見たことがありません。ましてや「○○3」とかいうシリーズもの第三部では考えられない素晴らしさです。この作品は単体で見ても傑作であり、トイ・ストーリー・エピソード3と名付けてもおかしくないピクサー史上最高の秀作です。「息をもつかせぬ」とは、この作品のためにある言葉だと思います。

アンディが大人になって大学に進む時が来ました。それまで箱の中に残しておいたおもちゃの数々との別れの時でもあります。分別されて「捨てる」「(保育園に)寄付する」「屋根裏に保存する」「大学に連れて行く」の岐路に立たされるおもちゃ達。おもちゃ同志の別れのドラマを通して、仲間の大切さが描かれていきます。たくさんあった伏線が上手〜く繋がって、大団円の別れへ。そして新しい出会い。思い出しながらこれを記すだけで涙が出てきます。小生自身が息子のおもちゃを捨ててしまったことを、ゴメンゴメンと心の中で謝りました。アンクリッチ監督に引き継がれたドラマ性は確実に完成度を増していました。これで本当にトイ・ストーリーとお別れです。ぜひ心地よい涙を流しに映画館に行ってみて下さい。素敵な涙と笑顔に出会えること請け合いです。
        今年最高の★★★★★ブラボー