take-bow2006-07-15

ディズニー配給のピクサー作品『カーズ』を見た。総帥ジョン・ラセター監督作とあってはピクサーファンは黙ってられない。

走り続けてNo.1を目指す若き主人公「ライティング・マックイーン」がひょんなことから、世の中から置き去りにされた街に迷い込んでしまう。そこには奇妙だけど、暖かい街の住人(住車?)が居て、彼らとの触れあいからマックイーンは大きく変わっていくことに。。。

正月にみたディズニー作品と比べるまでもなく、ピクサーアニメの質の高さについては言うまでもないだろう。車のディテールやレース、ルート66の雰囲気、アメリカの田舎(ちょっとステレオタイプの表現だが)、一つ一つが見るものを引きつけて放さない。しかし、その巧さに依存しすぎてはいないか。テーマの押しつけになってはいないだろうか。確かにマックイーンが生き方を変え、仲間を思いやりとそして何より正義・公正さを求める姿勢は素晴らしい。No.1ではなく、only1であることの大事さはすごく共感できる。アメリカが不正義の戦争をしている現在、だからこそのテーマでもあると思う。しかし、それを車というモチーフに依拠させるのは難しいと思うのは私だけだろうか。だって、レースカーはNo.1を目指すものだから。


今回、ピクサーファンとしては辛い、少し厳しめの点数にならざるを得ない。そんな葛藤をもたらす作品であった。





追記:私事ながら、嵐のような二週間がやっと終わりました。不思議なほど暇になりそうです。