名曲・名盤 アルゲリッチ「チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第一番」

take-bow2006-06-25

以前から馴れ親しんだ作曲家にチャイコフスキーがいる。もっとも彼のバレー曲を聞く程度だったので、大したモノではない。やはり曲調からイメージしやすいので、ロック野郎の私にも聞きやすかったのだと思う。バレー自体は見たこと無いのに、曲だけで理解できるのは大したモノである。

クラシックが好きになってから知ったピアニストがマルタ・アルゲリッチだ。彼女は実に繊細な表現をする反面、ほぼ前面に出ているのは激しい、情熱的な、熱い演奏である。きっと彼女は男性なんだと思う。その剛毅な面は、お子さんたち一人一人の父親が全て違うという点にも現れているかも知れない。そんな剛胆なアルゲリッチが日本の、しかも大分の、別府で毎年のように音楽祭を開き、コンサートを行っている。今、私が本気で観たいアーティストNo.1の彼女。未だにお目にかかれてはいないが、CDのおかげでお耳に?はかかれている。ショパンコンクールの衝撃のデビューもいいが、このチャイコは最高だ。オケが負けてしまうのでは、と思えるほど力強い演奏である。みなさんは冒頭から巨大なT.Rexと戦うヒーローのようなアルゲリッチに出会うことでしょう。


ソリストというのは豪快な表現力、個性が必要なのだろう、それが分かる一枚である。


Martha Argerich『Tchaikovsky Piano Concerto No.1』1980 Philips
Kiril Kondrashin  Bavarian Radio Symphony Orchestra,