園子温監督作品『ラブ&ピース』を観る

take-bow2015-07-01

兎に角、メチャクチャな映画だ。一言で言うなら、トイストーリーでガメラなロック・ドリーム&ラブな映画と言うことだろうが、これ自体もはや意味不明だ。そんな理不尽な展開の映画なのに、最後にはやられてしまう=心鷲づかみにされてしまう人、ばかりだろう。まず主人公の長谷川博己の芸達者に驚いた。ダメ社員からロックスターまでどちらも出来てしまう俳優は少ないだろう。個人的には初めて麻生久美子さんの魅力にやられた、作品となった。イケイケ女に変身するのか、園子温得意のエッチ女に変身するのか、と予想しながら見てたのだが、勝手な予想はすべて裏切られ、地味なままじゃなきゃダメなんだよと言うことを思い知った。カメ(ぴかどん、ラブちゃん)もガメラよりプリティな目が本当にイケてる。そして主題曲、RCサクセションの名曲「スローバラード」の1節
ぼくら夢を見たのさ   とてもよく似た夢を

がモチーフだったんだ、と気づく。そんな私もラストシーンにグッときた、一人になった。
★★★★☆ブラボー