take-bow2013-01-27

今年は受験生の担当から外れ、のんびりとこの時期を過ごしているが、次年度のことを考えて日本史、倫理、政治経済の3科目を解いてみた。2013年度のセンター入試の問題に関して、気づいたことを記して受験生・高2生の参考になれば、と思う。詳しくは予備校のサイトで、各予備校の講評を参考にして頂ければ良いと思います。

1.大問4題小問38問で、大手予備校の平均点予想では昨年の-10点の59点で、例年の高い平均をキープできなかった。大問1が「現代社会の諸課題と青年期」、大問2が「源流思想」、大問3が「日本思想」、大問4が「西洋近現代思想」で、例年の5題形式を大問1に集約した形である。また全ての問題の最終問題はリード文を読んでその内容に関して答える形の問題で論理的読解力を問う(時間がかかる)ので、厄介だ。

2.正誤の組合せを答える形式の出題が、日本史と比べて明らかに難しい。例えば、通し番号31のベーコンの「イドラ」に関する問題では8つの選択肢から組合せの正しいモノを答えねばならず、日本史では1つめと2つめのどちらかが正しく、3つめと4つめのどちらかも正しいので選択肢は半分の4コなので選びやすい。

3.思想家たちの考えをキーワードの組合せで答える問題が、孔子孟子プラトン〜キリストの愛、西田幾多郎ウィトゲンシュタインハイデッガーについて出題されている。そのほとんどが3単語の組合せなので8個の選択肢から選ばねばならず、きわめて難易度が高かったといえると思う。

4.他にも日本思想では条里学の三浦梅園や西洋近代思想のボードリヤールは難しかったと思われ、選択肢が少なければ選びやすかっただろう。今年の倫理は一言で言うなら選択肢が「しつこい」「くどい」という言葉に尽きると思う。