義姉が新星堂でDVD3枚を3000円で売ってると騒いでいた。あまり関心がなかった(そもそも近くに新星堂があるなんて知らなかった)のだが、チラシをチラッと見るとツェッペリンの狂熱のライブやらブルース・ブラザースがあったので、驚いて早速探しに行った。『スクール・オブ・ロック』は以前、レンタル屋で借りて見ているのだが、この手の音楽ネタの映画は必ず繰り返して見てしまうほど価値がある。上記2枚と合わせて、購入して正解だった。
友人になりすまして、名門私立小学校の代用教員になったロック・ミュージシャンのジャック・ブラック演じるデューイが、教えることがない(出来ない)ために本業のロックの知識と精神を語り始める。やがて生徒たちも興味を示し、クラス全員でこっそりバンドバトルに出場することになるのだが…。
まず主人公の名前がデューイって処から笑える。アメリカ教育界を代表するプラグマティストのジョン・デューイをパロっているのは言うまでもない。爆笑シーンはたくさん現れ、ステージからのダイブで脳震盪は序の口だ。しかし、何よりも見せるのは、ダメ教師の彼が生徒の能力・やる気を引き出し、いっぱしのロッカーにして行く処だ。ジャック・ブラック無しにはあり得ない奇跡の映画といえる。まともな授業は全く出来ないが、ロックの歴史とか、一人一人の個性を生かした役割を与え、全員参加のバンドバトルになるところが素晴らしい。こう考えてみると、ホンモノの教育者としてのデューイというネーミングだったのか、と過剰評価してしまう。個人的には私も教師としてロック史の授業やってみたい。。。
ニセ教師だったとバレた時の父兄の反応は日本人には理解できないかも知れない。でも私立の小学校に通わせている点から理解が及ぶかも。そんなうるさ方の親たちも魅了してしまう、バンドバトルのシーンは最高! エンドロールの最後まで思いきり楽しめて、多くの笑いともっと多くの幸せな気分になれるステキな映画である。