take-bow2009-06-20

今日から公開の木村大作監督作品「劔岳 点の記」を早速観てきた。原作の間怠っこい感じを排除した、スッキリと絞り込んだ作品になっていた。中でも長治郎と息子の対立や和解、初登頂を認めない軍の官僚主義、ライバルである測量隊と日本山岳会との真の理解、といったストーリー展開は分かり易い。初監督作品で気負っただろうし、完全に満足した訳では無いだろうが、シンプルにまとまった好作品といえよう。浅野忠信香川照之仲村トオルらの演技もさることながら、最高の主演は劔岳など日本アルプスの雄姿だ。それをリアルに示している初登頂シーンは、本当に歴史的なルートで撮影されており、クラシック(ビバルディの四季?)の音楽と相まって最高の盛り上がりだった。


2009.07.08追記
本日、ラジオに木村大介監督が出ていた。明るい陽性の性格であの作品とのギャップに少々ビックリ。映画興行成績ランキングでも4位と、地味な作品にもかかわらず、かなりの健闘だ。本物の映像の凄さの勝利だと思う。