オモニ賛歌

take-bow2006-12-23

新しく伺うことになった家庭教師先のお母さんが韓国の方である。そういえば今年は韓国人のスゴイお母さんの話をよく聞いた。根性がハンパではない方たちだ。昔の日本にはいたんだけれど、近年とんと見ないという人々だ。


まずは米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の2006年MVP、ハインズ・ウォード選手のオモニだ。ハインズ選手は写真で見るとただのアフリカ系アメリカ人かなぁと思うが、お母さんキム・ヨンヒさんは韓国人だ。自分の手で子供を育てられるように、死ぬほど働いてハインズを引き取ることに成功する。差別され、いじめられて、アメリカ社会で生き抜いてきた母子も、今ではアメリカNo.1の選手として大金持ちになった。そんな彼がルーツを訪ねる旅に出た記事がこれだ。オモニは大豪邸に住んでいる今でも、学校の給食のおばさんとして働き続けているという。

二人目はイ・ヒアさんのオモニウ・カプソンさんだ。4本指の奇跡のピアニストの母。今でこそみんなに知られた存在だが、それまでは差別もされたことだろう。一人でも食べていけるように愛する娘に鬼の如き特訓を課したという。可哀相だと思うことが失礼なほどのピアニストでありながら、自分が十本指であったら、こんなに注目されなかっただろうと話す。まさに謙虚。そして誠実。


日本人が忘れ去った美徳、誠実さ、謙虚、そして感謝の気持ち。--------思い出させてくれた人々に感謝します。


「母は私のために死に物狂いで働いた。母の姿から、誠実、実直、愛など全ての価値を学んだ。・・・私はいくら頑張っても、母が与えてくれた恩恵を返しきれない。」                   by Hines Ward